新年のご挨拶(2017年)
2017年講師研修会より
あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
代表の砂川清榮です。グローバルテクノグループを代表いたしまして、一言ご挨拶申し上げます。
人生は、スポーツで言えば、よくマラソンに例えられます。平坦な道路もあれば、上り坂、下り坂もあります。それに加えて、三つ目の坂として「まさか」があるとよく言われます。
政治の世界では、特にこの「まさか」が付きものです。昨年は、英国の国民投票で英国のEU離脱がきまりました。米国の大統領には、「米国第一主義」を掲げた保護主義者のトランプ氏が選ばれました。米国の自分・自国さえよければよいという考え方は、分裂・断絶・紛争を引き起こす触媒となりかねません。70年余も戦争のない平和な国日本も、今後、平和を約束されない社会に変貌しつつあるような気がします。そうならないことを願う次第です。
さて、私たちが生業とするISOマネジメントシステムの世界では、規格の上位構造として共通テキスト、そして特有の分野の要求事項を定めることで、ISO 9001:2015及びISO 14001:2015が発行されました。其れに伴い昨年からは、認証取得企業の新規格への移行が始まりました。
株式会社グローバルテクノのグループ会社、国際システム審査株式会社の認証業務においては、昨年も引き続き、多くの新規顧客の獲得により増収増益を達成しました。それに加えて、今年から来年にかけ移行審査が本格的にはじまることを考えると、国際システム審査株式会社の審査員の皆様には、これまで以上に日程の確保をお願いすることになります。今後ともご支援のほどよろしくお願いします。
認証件数は、日本では品質・環境合わせて、およそ7万件あります。その全部が新規格に移行する工数は、大雑把ですが、1件当たり1工数の追加工数が必要と仮定すると、2018年9月までには、全体で7万工数(7万日)が必要になってきます。移行期間中の1審査員の稼働日数を100日とすると、新たに700人の審査員が必要になってくる規模です。1工数あたりの平均単価を14万円とすると今度の規格改正でざっくり100億円規模の市場が創出されたことになります。これまで大半のISO認証機関が下降トレンドに苦しんできたわけですがその意味では、2017年、2018年は、まさにいい意味で「まさか」にあたります。
2017~2018年以降は、MSの世界では、労働安全衛生の大型プログラムとして期待を寄せているのがISO 45001ですが、この認証スキームが本格的に動き出すと期待しています。
ISMSの世界では、東京オリンピックに向けての動きと併せて、日本のICT(情報通信技術)市場は急速に発展しており、ISO/IEC 27017のクラウド、ISO/IEC 29151個人情報保護、ISO/IEC 20000(ITSMS) 、IOT、AIなど話題に事欠きません。
昨年7月7日に設けた国際システム審査株式会社 東京本部は、ISMS関連認証事業に特化した認証業務を行っていますので今後大きく羽ばたくことを期待しているところです。
これまで認証業務について述べてきましたが、株式会社グローバルテクノが行っているISO研修事業はどうかといいますと、昨年は認証機関に先駆けて、規格改正の恩恵を大いに受けました。ISO研修機関は、総じてこれまで10年以上にわたって、ISO認証機関と同じように、市場縮小の影響を受けて売上げの下降トレンドに苦しんできました。昨年は、審査員の移行のための研修が盛んに行われたおかげで、株式会社グローバルテクノ、株式会社融合経営とも大幅な増収増益となりました。今年もこの傾向は続くと予想されます。上り坂です。
昨年後半から準備してきた研修事業部 植木氏のプロジェクトの「管理技術コース」のラインナップも、2017年のスケジュールに反映されましたので、今後収益に貢献するものと期待しています。生産系は日本のお家芸ですから、ぜひ成功させたいプロジェクトです。グローバルテクノの生産系の認知度を高めることで必ず成功すると思っています。上り坂です。
昨年、研修事業部長 中西氏の八面六臂の活躍によりクラウド情報セキュリティコースを開発し、JRCAからクラウド情報セキュリティの審査員コースの承認を受けました。開始早々から、収益事業となっていますが今後も長きに渡り収益に貢献してくれるものと期待しています。株式会社グローバルテクノは品質マネジメントだけでなく、ISMSにも強いと市場に印象付ける絶大な効果を挙げたと評価しています。ISMS研修チームは今後が楽しみの分野でもあります。
また、研修事業以外のIOT、AIの技術的な分野は、これから発展する大きなビジネスチャンスでもあります。其れ相応の信頼する人材が確保できれば、新しい事業として投資していくことも視野に入れています。2017年は、ISO 45001のフォーマル審査員コースの開発、ISO/IEC 29151(個人情報保護)、ISO 22000(ITSMS)の審査員コースの開発、IOT、AI関連の新規コースも視野にいれて活動していきます。上り坂です。
また、同時に受付から開催まで効率的に行うための自社用のソフトウェア開発も、研修事業部 小貝氏主導で進行中です。株式会社グローバルテクノは、経営資源の有効活用を行うために1月31日付けで、融合経営を吸収合併します。認証ビジネス上のリスクを適切に管理することで、分離する必要性がなくなったことも吸収合併した理由の一つです。普通合併というと、どちらかに負のイメージがあると思いますが、そうではありません。優良企業同士の合併です。人材不足の日本の現状では、いいもの同士が合併することで、より大きな相乗効果が期待されます。新年といえばやはり夢です。若くして処刑された幕末の奇人、吉田松陰の志を復唱し、新年の挨拶とします。
「志」
・夢ある人は、希望や願いをもっている。
・希望や願いを持っている人は明確な目標がある。
・明確な目標がある人は、其れに対して計画がある。
・計画がある人は、其れに応じて行動する。
・行動する人は、その結果としての実績が残る。
・実績が残る人は、実績に対して反省をする。
・反省をする人は、其れを生かして進歩発展する。
・進歩発展する人は新たな夢が生み出す。
最後に、皆様方には株式会社グローバルテクノグループのパートナーとしてご指導・ご支援をお願いして、私の新年の挨拶といたします。ご静聴ありがとうございました。